フータくんの出生の秘密〜幻の最終回で語られた衝撃の事実!〜
大人気漫画フータくんの中でも特に人気の高いシリーズ「ナンデモ会社編」
作品の質もギャグの切れも100万円編、日本一周編よりも高度で完成度の高いと謳われる名編であるがこれまた未収録である。
(初期の怪物くんと後期の怪物くん並に面白さが段違いである。連載中にA先生は化けた?)
当初はFFランドでも刊行される予定であったがなぜか変更され発行されなかった。
狂人軍にも言える事だがなぜ売れるタイトルを外してシスコン王子とか売れそうもないタイトルを出したのか疑問である。
一説にはA先生がマボロシ変太夫を出すためにナンデモ会社編を割愛したとか。
このためAランド等でフータくんを読んだ読者はフータくんはなぜ子供ながら放浪生活をしているのか、
学校には行かなくてもいいのか、親はいないのか?といった疑問が残ってしまう。
それらの謎はナンデモ会社編の最終回「フータくんどこへ行くの巻」(週間少年キング’67年5月21号)であかされるのだ!
これをご覧頂きたい。
そう、フータくんは大方の予想通り捨て子だったのだが、漫画は小説よりも奇なり、
なんと猿丸もびっくりの猿に育てられた猿っ子だったのだ!!
両親(の猿)を失ったフータは
両親を殺した猟師につかまり、
見世物小屋に売られるのだった。
ああ何と言う悲運
何と言う運命…!
見世物小屋を脱走したフータは空き地の土管に住むおじさんに人間としての教育を受け人間になったのだが…
運命は残酷である
この後おじさんをひき殺した社長の家のコマ使いになったり少年感化院に送られたりする。
かなり波乱万丈の展開だ。このおじさんがF先生チックなのもポイント高し。
このようにしてたくましき野生児の現代っ子フータくんが生まれた!
最終回では親が恋しくなったフータくんが会社の儲けたお金160万で親を募集する話である。
しかし金目当てで集まったロクでもな奴ばっかのドタバタ展開で親はあきらめたフータくんは思い立ち
ねのねのおじさん、魔子に会社を任せ旅に出るのだった(完)
最終回で謎が解明されるのは怪物くんや魔太郎やオヤジ坊太郎でも使われたA作品の常套手段であるが
この衝撃度は全作品の中でも最高峰であろう。それだけに未収録なのが惜しまれる。
しかし「学校へ行ってらーめんを売ろうの巻」では昔は僕も学校に行ってた…という回想シーンがあったりもするのはご愛嬌。
この作品が一刻も早く日の目が見られるようにFFAランド第二期、ナンデモ会社編の出版を強く望む。
TO BE CONTINUED・・・