宇宙船製造法

掲載

週間少年サンデー　1979年2月18日号

おススメ度

★★★★★

相場

３００円（２００７．Osaka)

雑誌掲載時Ｐ数→単行本Ｐ数

３０Ｐ→５０Ｐ

特記事項

ラスト改変により志貴杜の印象が大きく異なる

立派なリーダー　→　マザコン独裁者

ハシラ

☆航行不能！漂着した未知の惑星で、いま、少年達の生存をかけた戦いが始まる…

変更箇所

Ｐ	コマ	変更点	変更内容
2-3	1	台詞変更	「〜居住区が丸裸じゃ宇宙船の役をなさないよ」までが１つの台詞で「流ついた星が〜」も同じ見開きの中の台詞
4	1	追加	「流れ着いた惑星が〜」は前のＰの台詞だったのを後倒し
	2	追加	「さあね」の台詞を追加
	3	描き換え	亀裂の前なのに真っ直ぐにかかれてた廊下を曲がってるように直すために全面描き直ししたと思われる
	4	修正	大コマに変更
5	1	追加	上等じゃんかナリ！のコマ追加
	4	追加	弱い志貴杜追加
	5	描き換え	殴ったままのポーズ→アリのように踏み潰してやるポーズ
7	4-5	追加	「まったくないの？100％？」
	5	台詞変更	「もう二度と地球には帰れないのね」→「じゃ　二度と地球にはかえれないのね」
	6	修正	もともとはこのコマに「もう二度と〜」の台詞があった。背景描き直し。
8	1	追加	「どこかに道が〜」追加。微妙に美形度ＵＰしてるぞ。
9	2-4	追加	フルルルル
10	2	描き換え	大コマに。遠景にして流氷の大きさを強調。
11	1‐2	追加	誰？描き足しの１コマ目に見知らぬオバケがいるぞ。
12	1-5	追加	二人はデキてるぜ、の状況説明追加
	6	修正	背景描き直し
15	1	描き換え	少し遠景にズームアウト
	3	描き換え	両手を上げてより嬉しそうに
16	1-2	描き換え	声をかけるのとつまづくコマは元々１コマの出来事
	3	描き換え	こけるコマは元は笑い顔見えてる小コマ
	4	追加	心配して駆け寄るシーン追加
	6-7	追加	くつろぎ、落日を追加
20	1	修正	背景修正。もっと草ぼーぼー。前の方が自然だけど絵はヘタ。
	4-5	追加
	6	描き換え	小山のポーズ変更。背景修正。
21	2	追加	チャポ・・・パシャ・・・
	3	追加	「誰だ！川沿いの地域は〜」
	4	描き換え	全面書き換え。元々はチャポ・・パシャ・・・もなくいきなりこのコマで「あれ？堂毛…」
	5	描き換え	小山怒り顔に。ユカ追加。
		台詞変更	「川沿いはぼくらの分担だよ。きみらはあっちだろ。」→「だめじゃないかこんなとこで遊んでちゃ　食物探しはどうしたんだ」
	6	描き換え	顔だけを体も描いて川の水面も追加して全面書き換え
		台詞変更	「うるせえ。おれはおれのやりたいようにやるさ」→「るせえ！おれはおれのやりたいようにやるんだ！」
22	ＡＬＬ	描き換え	3コマのできごとを１Ｐに。堂毛のザバーのコマを強調。
	1	台詞変更	「おまえらもはいれよ。気持ちいいぞォ。」「宇宙船のシャワーとは段違いさ」→「ユカちゃんもいっしょに泳ごうよ　宇宙船のシャワーよりぞっと気持ちいいぜ」「いえあたしはけっこう」
	2-4	台詞変更	「水着なんていらねえよ。文明社会じゃあるまいし。はやくこいよ」「きゃっ」→「水着がないから？そんなもんなくても平気だって」「文明社会じゃないんだぜここは」「さ　はやくこいよ」「キャッ」
	5-6	追加	「やめろ！」以下の下品なやり取り追加
	7	描き直し	小山：困り顔→怒り顔。ユカ：走って逃げる→小山と歩く
	7	台詞追加	「あのひと大きい…」追加。「ワハハハ　アハハハ」→「ワハハハ　ゲラゲラ」
24	3-4	追加	「ワナは大丈夫かァ？」「あと一息！！」追加
25	5	追加	「るせえ！」追加
26	1	書き換え	チュン→ドバ　にして威力ＵＰ。
26-33	ＡＬＬ	変更前	堂毛が志貴杜しばく→堂毛食料盗み食い→志貴杜と小山が相談→男５人で堂毛の寝込みを襲いリンチ→熱線銃を取り上げて監禁
		元台詞	「気をつけろ。この熱線銃のパワーを一度にぶちまけると、山一つ消し飛ぶだけの力があるんだぞ」「二度とでかいつらするなよ」
			「堂毛のわがままは目にあまる。倉庫の食料を勝手に持ち出して食べてるんだ。ほうっておいたらこの先、何をはじめるかわからない。」「ぼくもそう思っていたんだ。きみがその気ならいっしょにやろう。」「ありがたい。じゃ、ほかの三人にも声をかけよう。」
			「やるんなら早い方がいいぜ。今夜堂毛がベッドに入ったら…」「よし！」　「わっ！！なにをしやがる！！」「みんなで決めたんだきみを１週間の禁固刑にする」
34	1	描き換え	服をパジャマから普段着に
		台詞変更	「おぼえてろー！！」→「おぼえてやがれ！！この仕返しはきっと…」
	2	追加	「そうはさせんぞ〜」追加
	3-7	変更	元は１コマ「みんなが賛成してくれるなら、この熱線銃はぼくがあずかろう」だけ
35-38	ＡＬＬ	追加	貯水池、消灯時間のエピソード追加
39	5	描き換え	去り際に振り向いた小山の絵だった
		台詞変更	「これから三日間〜」→「きょうから三日〜」
		台詞追加	「それから宇宙船のことは忘れろ」追加
	6-8	追加	志貴杜の弱さ露呈シーン追加
42	1	変更	宇宙船の動く音「ボウーン」→サイレンの音「ブォーッブｫｰｯ」に変更
	2	台詞変更	「だれだっ！？かってに宇宙船を！！」→「非常呼集のサイレンだ！だれが……？」
44	1	修正	ひざから下の絵を切って大コマ→小コマに。
	2	修正	背景の上の部分を切って大コマ→小コマに
45-49	ＡＬＬ	変更	元は「止めないとうつぞ！！」「止めない」→「いや、一応やってみるべきだと思う。」「おれも小山に賛成だ。」「おれも。」→「二日後、ぼくらの新造宇宙船はみごとに飛び立った。」というスピーディーな展開
49	3	描き換え	感情を激しくオーバーに描き換え
	4	修正	志貴杜は？の後ろに背景描き足し
50	1-3	変更前	体育座りをして険しい顔の志貴杜→「みんな…うらんでるだろうな、おれを。」→「気にするな。きょうまで生きのびられたのはきみのおかげなんだ。」
		変更後	泣きじゃくる志貴杜「帰れるんだよ　ママ〜」

 雑記

堂毛に皆で立ち上がるシーンや堂毛が小山を信じる格好良いシーンもすべて書き足されたシーン。コウモリに到っては名前も出てこない。

そしてなんと言ってもラストの変更で志貴杜の印象がまるで変わってしまった。雑誌版の最期まで格好良い完璧超人の志貴杜も良いと思うが改訂版のママーンのマザコン志貴杜も人間味があって良くファンの間でも賛否分かれる改変である。

しかし改訂版では志貴杜マンセーのエピソードが増えており、以前のままのラストでは志貴杜が出木杉になってしまうので人間臭い弱さに書き替えたのではなかろうか、というのが有力な説である。